こんにちは。
世界には、英語、中国語、日本語、アラビア語などなど、非常にたくさんの言語が存在しており、そしてそれを表すための文字もまた無数に存在しています。
そして、今まさにあなたが読んでいるこの日本語では「漢字」「ひらがな」「カタカナ」という3つの文字が使用されています。そんな日本語に用いられている「漢字」なのですが、僕は個人的に「漢字」は世界一魅力的な文字であると考えています。
僕は昔から世界中の言語や文字について調べるのが好きで、ハングルやアラビア文字、シンハラ文字など様々な言語の文字に触れたり、独自で勉強したりをしてきました。
そんな様々な文字を見てきた中でも、やはり「漢字」は、他の文字に比べて魅力や長所がダントツに多い、世界一魅力的な文字であると感じています。
そこで今回は、僕がなぜ、「漢字」が世界一魅力的な文字だと個人的に思うのかについてまとめてみることにしました。楽しみながらご覧ください!
目次
魅力① 習得自体が無理ゲー
漢字の魅力の一つとしては、まず初めにその習得の困難さが挙げられます。世界中に存在するあらゆる文字の中で、漢字は間違いなくトップレベルで習得の難しい文字です。漢字の習得が難しい理由には、その文字数の多さがあります。
基本的に、世界中の言語の文字(アルファベットやアラビア文字)などは、数え方にもよりますが、せいぜい数十~百数十文字程度であることがほとんどです。韓国語のハングルなど、組み合わせ次第で爆発的に文字数が増えるものもありますが、そういった文字は、パーツ自体は十数種類程度だったりするので、習得はそこまで困難ではありません。
一方「漢字」は、中国で使われているものや異体字などあらゆる表記のものを含めると、およそ数十万文字があると言われています。まずこの時点で、他の文字とはケタが段違いだということが分かります。
ハングルなどと同じように、漢字にも基礎的なパーツみたいなもの(部首など)はあることにはあるのですが、それを覚えてただ組み立てればいいというわけではありません。基本的には、一字一字、暗記していく必要があるのです。
さすがに数十万文字という漢字を日常で使うことはありませんが、それでも、日本語をネイティブレベルに使用するには2000文字程度の漢字を習得している必要があります。そして、現に私たちは、それだけの文字を何年という歳月をかけて学んできたのです。
しかしそれでも、全ての日常的な漢字をマスターしているという人は限りなく少ないのが実情です。漢字ネイティブにとってもこれだけ習得が困難なのですから、漢字を使用しない言語の人が後から学ぶとなると、習得はほぼ不可能です。
習得が難しいというのは言語的に考えると欠点なのですが、それはそれで魅力的ではあると僕は個人的に思います。彫刻も絵画も暗号も、シンプルなものよりは複雑に作り上げられたものの方が魅了的に感じますよね。それと同じ感覚だと思います。
「ハングルの魅力」に関する記事はコチラ
魅力② 形がとにかくカッコいい
漢字の魅力の二つ目としては、そのデザイン性です。漢字は世界の文字でもブッチギリで形がカッコいい文字だと僕は思います。皆さんも、普段ノートなどに漢字を書くとき、ついつい形をよくしようと意識してしまったりはしていませんか?僕はしてしまいます。
小学校の頃の習字でやたらと上手に字を書き上げるクラスメイトが一人はいませんでしたか?そういった人の書く漢字は、とても洗練されていて魅力的でカッコよかったのではないでしょうか。
また漢字は、【非常事態宣言】【禁中並公家諸法度】【有機物電離融解型再々浄化浴槽式滅菌処理室】のように、漢字がひたすら羅列されている文章もカッコ良いですし、【龍】【幻】【武】など、単体だけでも十分にカッコよさが引き立てられます。
英語のアルファベットなどは、たしかに筆記体の文章になるとカッコよかったりするのですが、【A】【B】【C】といった単体になるとカッコいいと感じることはほぼありません。それに比べて漢字は最強すぎますね。
事実「漢字」は海外の人からの人気が非常に高く、漢字のタトゥーを身体に入れる人や、漢字がプリントされたTシャツを着る人、漢字のキーホルダーを購入する人がとても多くいたりします。もはや漢字は芸術の一部であろうとしているのです。
魅力③ 利便性・機能性が抜群に良い
「漢字」は習得が極めて困難という、文字としては深刻な欠点があります。しかし、「漢字」にはそんな欠点を打ち消してしまうほどの高い利便性・機能性が備わっているのです。それこそが「漢字」最大の魅力と言っても過言ではありません。
漢字の高い利便性・機能性として、その文字数に対する情報量の多さが挙げられます。漢字は、世界中のどの文字よりも一文字あたりに入っている情報量が濃密なのです。
例えば「海」は英語で「ocean」となり、1文字が5文字に膨れ上がります。「電気」は「electrical」になります。2文字が10文字へと膨れ上がっているのです。このように、漢字で書かれていたものを多言語に訳すと、一般的には文字数が何倍にも増えてしまうのです。
「いやいや、アルファベットは一文字一文字がシンプルなんだから、画数だけを見ると漢字とそれほど変わんないんじゃないの?」
と思うかもしれません。たしかにその通りなのですが、文字数が増えるとその分スペースを取りますし、なにより速読がしにくくなります。
以下の画像を見て下さい。
これは街中でよく見かける駅の案内ですよね。どうですか。アルファベットで表記をすると、どうしても文字が長くなってしまい、一文字一文字が非常に小さくなってしまいます。とても見にくいですし、パッと見で何と書いてあるか分かりません。こうした面で、やはり漢字は機能性が高いと言えるでしょう。
さらに漢字は、たとえ書くことができなくても読むことはできるという魔法のような機能があります。たとえば皆さんは「しょうゆ」「あいさつ」「ばら」を漢字で書けますか?おそらく、3つとも完璧に書ける人はかなり少ないでしょう。
しかし、いざ実際に「醤油」「挨拶」「薔薇」と漢字で書いてあるのを見かけたら、大抵の人は難なく読めてしまうのではないでしょうか。これこそが、漢字最大の利便性です。私たちは漢字を“絵”として捉えているので、瞬時に意味を理解することができるのです。
まとめ
どうでしょう。漢字という文字には実に様々な魅力があるということを分かって頂けたでしょうか。こんなに素晴らしい文字を、僕らはネイティブレベルで使用しているのです!それは十分誇っていいことだと思います。
ただ残念なことに、僕の同世代の人の中には、“漢字よりも英語(アルファベット)の方が断然カッコいい”“漢字はダサい”という風潮が強く存在している気がします。
高校生の頃、文化祭で着るクラスTシャツのデザインは決まっていつも英語でした。一度、漢字にするか英語にするかで投票をしたことがあるのですが、英語派が圧倒的多数を占めました。
また、大学のサークルでユニフォームのデザインを変更しようとなったときも、なぜか、これまでの漢字を廃止して英語を採用することになりました。僕は、文字が小さくなって大学名が目立たなくなる&インパクトが薄くなるということで大反対したのですが、無視されました。
どこか日本人の中には“漢字=古くさい”“漢字=ダサい”という風潮がある気がしてならないのです。決してそんなことはありません。むしろ、漢字こそ世界に誇れる素晴らしい文字だと僕は思います。
この記事をご覧いただいた皆さんも、漢字の素晴らしさを自覚し、自信を持ってこの世界一の文字を使ってください!
また、他にも漢字に関する記事を書いているので、良ければそちらも合わせてご覧ください。
最後まで見てくれてありがとうございます。