こんにちは。雑記ブログ「人生に地図はない」を運営しているブロガーのYS(ワイエス)です。
皆さんは『5億年ボタン』という短編漫画を知っていますか?今からおよそ20年以上前に発表された漫画ではありますが、ネット上で見かけたこともある!という人も多いのではないでしょうか。
短編ということもあり、非常に短いストーリーなのですが、その哲学的とも言える内容の衝撃さからか、今でも話題に上がることの多い漫画です。
簡単に内容を紹介すると、ボタンを押すと何もない別次元の空間に転送され、そこで5億年を過ごすことで100万円が貰えるというものです。別次元にいる間は眠くもならずお腹も減らず、ただ何もない空間で5億年と言う途方もない時間を過ごさなければなりません。
しかし、5億年が経過し元の次元に戻る際、そこでの記憶は全て消去されます。つまり、現実世界に戻った自分自身からすれば、ボタンを押してほんの一瞬で100万円が手に入ったのと同じ感覚になるのです。実際には5億年という時間を経験しているのにも関わらず。
ネットでの意見と僕の意見
これはある種の思考実験なのですが、インターネット上では「絶対に押したくない」「押さないなんておかしい」など、押す押さないの意見が半々となっています。
たしかに、戻ってきた時には今までの苦痛が全てリセットされているため、実質何もせずに大金を手に入れることができます。ですが、それまでの5億年間はおそらく、ボタンを押してしまったことへの後悔を膨大な時間、し続けることになります。皆さんの意見はいかがでしょうか?
僕の意見としては「ボタンは絶対に押さない」です。たとえ記憶がリセットされる(自分の経験にならない)にしても、ボタンを押して5億年間後悔し続ける「地獄のような経験」をする人間(自分)は、必ず存在するのです。たとえ自分自身の経験として残らなくとも、そのような壮絶な体験をしている人が存在するという事実に、僕は耐えられません。
もしも5億年ボタンに途中退場ボタンがあったら
5億年ボタンを押すと、別空間で5億年間を過ごすことにより100万円の収入が得られます。これをより身近な小さい単位に置き換えていきましょう。
5億年間で100万円
↓
5000万年間で10万円
↓
500万年間で1万円
↓
50万年間で1,000円
↓
5万年間で100円
↓
5,000年間で10円
↓
500年間で1円
となります。
こう考えると、あまりにも時給と収入が割に合わないことが分かりますよね。もしも仮に5億年ボタンが途中退場可能だとしたら、多くの人は1万円どころか、1円すら手に入れられずにリタイアすると思います。
1円を手に入れるために500年待つことが馬鹿馬鹿しいと気がつくのに、きっと数日も掛からないでしょう。そのような地獄に生きた精神を追いやるのは、たとえそれが「私」に無関係であったとしても、良心の呵責に耐えられません。
この話はあくまでフィクションですが、思考実験としては非常に面白いテーマであることには違いありません。皆さんもぜひお友達やご家族とこの内容を話し合ってみて下さい!
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