こんにちは。
皆さんは言語に興味がありますか?世界には実に様々な言語が存在し、そして、ほとんどの言語には、それを視覚的に表すための“文字”が使われています。
文字というのはこれまた世界に様々なものがあり、その一つ一つに特有の魅力があったりします。しかし、母国語以外の文字というものは、日常で触れる機会が滅多にないのが現状です。
多くの人が、外国の文字の魅力を知る機会が無いのです。世界には実に魅力的な文字が沢山あります。そのことを、一人でも多くの人に知って頂きたいというのが僕の願望です。
そこで今回は、日本のお隣“朝鮮半島”で使われている「ハングル」という文字の魅力について語っていこうと思います。
韓国語とハングルの違い
「そもそも韓国語とハングルって何が違うの?」という方がいると思います。韓国語とハングルの違いは、英語とアルファベットの違いと全く同じことです。
“英語”は話し言葉も含めた言語の総称で、それに対して“アルファベット”は英語を書き表すための文字ですよね。
つまり“ハングル”とは韓国語を書き表すための文字ということです。なので、よく使われている“ハングル語”という表現は厳密にいうと誤りなのです。それは“ひらがな語”と言っているのと同じことです。
このことを踏まえて、“ハングル”という文字の魅力について3つの観点から語っていこうと思います。
近未来的フォント
まずは“ハングル”のフォントについてです。まずは以下の文章を見て下さい。
ハングルという文字には直線や丸や四角といった規則的な形のものが多いですよね。記号のように見えると感じる人も多いと思います。
僕は、ハングルの記号のようなフォントは近未来的でカッコいいと思います。世界中のどの言語にも、ハングルのような独特なフォントを持つものはありません。
漢字を参考にして作った日本語のひらがな・カタカナとは違い、ハングルは朝鮮民族独特の文字(諸説あり)で、オリジナリティに富んでいます。
個人的には、世界で一番カッコいい文字というのはやはり“漢字”です。しかし、ハングルはハングルで近未来チックな別のカッコよさがあると思います。
修得がとっても簡単
ハングルという文字は、修得が極めて簡単なことも最大の特徴の一つです。韓国では、幼稚園児の頃からハングルの読み書きを習い、小学校低学年の内にハングルの教育は全て終えるとのことです。
実際に僕も大学でハングルを習いましたが、およそ数日でほとんど読み書きができるようになってしまいました。それほど、読み書きの習得に関しては簡単な文字なのです。
どれだけ修得が簡単なのかを、日本語のひらがなを用いて比較していこうと思います。
あ | い | う | え | お |
か | き | く | け | こ |
さ | し | す | せ | そ |
た | ち | つ | て | と |
な | に | ぬ | ね | の |
は | ひ | ふ | へ | ほ |
ま | み | む | め | も |
上表にはア行からマ行まで、35文字のひらがながあります。これは一つ一つ文字の形が異なりますので、上の35文字を覚えるのには35個全てを暗記しなければなりませんね。
では上のア行からマ行の35文字を、ハングルで表すとどうなるか。それは下表の通りです。
아 | 이 | 우 | 에 | 오 |
가 | 기 | 구 | 게 | 고 |
사 | 시 | 수 | 세 | 소 |
다 | 디 | 두 | 데 | 도 |
나 | 니 | 누 | 네 | 노 |
하 | 히 | 후 | 헤 | 호 |
마 | 미 | 무 | 메 | 모 |
厳密には、カ行やタ行など発音が少し違ったりもしますが、だいたい上記のようになります。よく見てみると、使われているパーツが同じだったりしますよね。
上の文字に使われているパーツは11個です。つまり、11個のパーツを覚えれば、ア行からマ行までの35文字を書くことができるのです。非常に簡単ですね!
驚愕の文字数
韓国語のハングルは、上で紹介した通り、パーツを組み合わせて1文字を作り上げるという世界的にもかなり変わった文字なのです。
ではそのパーツは何個あるのか。パーツの組み合わせ方にもよりますが、基本的には24個のパーツがあります。これはアルファベットよりも少ないですよね。
それらのパーツを組み合わせて、ハングルの1文字は完成します。では、ここで問題です。
Q.ハングルは全部で何文字あると思いますか?
↓
↓
↓
↓
A.正解は11172文字です!
※Unicodeより一部抜粋
ちなみに、日本人が10年間かけて覚える常用漢字は2136文字です。日本の常用漢字よりも、ハングルの文字数の方が圧倒的に多いのです!
極端な話をすると、24個のパーツと組み合わせ方を覚えてしまえば、幼稚園児でも11172文字のハングルを書くことができるのです。
ただ面白いのが、ハングルは機械的に組み合わせて文字を作り出すものなので、11172文字の内の1万文字程度は一生使われない文字なのだそうです。不思議な言語ですよね。
まとめ
ハングルは世界的にみても非常に独特で奥が深い文字です。皆さんも、ハングルという面白い文字に触れてみてはいかがでしょうか?
以下のサイト(Unicode)に、11172文字全てのハングルが一覧で載っています。死ぬほど暇な時があれば、眺めてみて下さい!(笑)
http://www.unicode.org/charts/PDF/UAC00.pdf
最後まで見てくれてありがとうございます。