2011年3月11日と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?おそらく多くの人が「東日本大震災」を思い浮かべたと思います。
2001年9月11日と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?おそらく多くの人が、アメリカ・ニューヨークで起きた「テロ事件」を思い浮かべたと思います。
東日本大震災からは7年、911テロからは17年が経とうとしていますが、その記憶は深くあなたの頭の中に刻まれていると思います。
では、2010年1月12日と聞いて、あなたは何か思い浮かびますか?今から8年前、東日本大震災からは1年ほど前です。
何が起きた日か分かっている、という人はとても素晴らしいのですが、実際に周りに聞いてみると、そういった人はほとんど居ません。
2010年1月12日は、30万人以上の死者を出した「ハイチ地震」が発生した日です。この地震による犠牲者数30万人というのは、実に東日本大震災15回分を超える程で、間違いなく21世紀最悪の自然災害なのです。
それなのに、現在この地震被害についての報道はほとんどされていません。そのため、多くの日本人がこの地震の詳細についてを覚えていません。これは日本だけに限らず、他の国々でも同じです。世界中でハイチ地震のことは忘れ去られていっているのです。
ハイチ地震が忘れ去られた原因とは
ハイチ地震は間違いなく未曾有の大災害でした。しかし多くの人々の中でその存在は忘れ去られてしまっています。その原因は何でしょうか。
直接的な原因は“メディアが報道しないから”ですよね。ではなぜ報道しないのか。報道しないというのは、その情報にそれほどの価値が無いから、です。
つまり、ハイチの人々の【命の価値】が低いということです。ハイチという国は、非常に小さく貧しい発展途上国です。そのため、一人一人の命の価値が、先進国の人間の価値に比べて低いのです。
これを言うと、僕がとてつもなく冷酷な人間のように聞こえるかも知れません。実際に、この話を友達の前でしたところ、案の定“ドン引き”されました。
けれど強調して言いますが、僕は、人の命の価値は全員平等であるべきだと考えています。生まれた場所や人種によって価値が決まる世界は“良くない”と考えています。
しかし、事実として、現実として、命の価値には差があるのです。
まずは、悲惨な事実を認める
命の価値には差がある。そのことを“良くない”と思うのは分かります。しかし、“そんなことは無い!”と、事実を否定するのは間違っていると僕は思います。
全人類は平等で、命の価値は等しい。そういった理想を語り、現実を直視しないでいるのなら、世界は何一つ変わりません。まずは、現実を直視することが大切です。
世の中には、賃金格差というものがあります。全くおんなじ仕事を、全くおんなじ時間行っても、日本人とインドネシア人ではその報酬が十何倍も違うのです。
報酬という面を取ってみても、生まれた国によって、明らかな格差が生じているのです。世界は資本主義で動いています。労働も、命も、全てお金(価値)に変換されます。そのことから、企業や国際社会から見て、命の価値に格差が生じてしまうのです。
まとめ
人は生まれながらにして平等。そう信じ、目を背けたところで、世界は何も変わりません。自分が置かれている状況、世界の他の人が置かれている状況、全てにきちんと向き合い、現実を知ることから始めましょう。
そのうえで、世界が格差に満ち溢れているという現実を知り、募金をするなりボランティアに行くなり、自分ができることから実行していきましょう。
世界という大きなテーマで見ていきましたが、このことは自分自身にも当てはまります。自分には何ができるのか・何ができないのか、それをきちんと客観視し、認めたうえで、次のステップに進めるのです。
この記事が、あなたの心に響いたのなら幸いです。
最後まで見てくれてありがとうございます。