こんにちは。
よく「質より量」とか「量より質」といった言葉を色々なところで目にしたり聞いたりすることがあると思います。
質の方が量よりも大事だと考えている人もいれば、はたまたその逆、量こそが質よりも大事だと考える人もいて、まさに人によって様々な意見が出てくると思います。
「結局、質と量ではどっちが大事なの?」
この問いに明確な答えはないと思いますが、僕個人としては“そもそも質と量を比べることが間違っている”という主張が最も正しいのではないかと考えています。
けれど、あえて何か答えを決めてくれと言われれば、僕は「質より量」というマインド(思考)を持つことが大切であると考えます。なぜなら、「質より量」という思考を念頭に置いている人こそが、人生をより豊かに送っているのだと思うからです。
もちろん、「質」も「量」もどちらも大切であることに違いはありません。そこで今回は、なぜ「質より量」を重視する人が人生を豊かに送れるのかについて、僕が個人的に思うことをまとめていこうと思います。
目次
そもそも比べることが間違い
導入の部分でも述べましたが、僕はそもそも「質と量」どちらが大事かを比べること自体、間違っていると考えています。なぜなら、「質と量」の関係は「努力と結果」の関係と非常によく似ているからです。
「努力」と「結果」ではどちらがより大事かと問われたら、ビシッとこっちだと答えを出せる人は少ないと思いまし、そもそもどちらがより大事というのは決められないと思います。
「結果」を出すことはもちろん大切ですが、「結果」というものは「努力」をして得られるものですからね。すると、「結果」を出すための「努力」の方が大切だという意見がでます。かといって「努力」さえしていれば「結果」は出さなくてもどうでもいいのかというと、それも違います。
「質と量」に関しても同じことが言えます。「質」は大切ですが、「質」というものは「量」をこなさないと上がっていきません。結果、「量」が求められるのですが、かといって「量」のことだけ考えれば「質」はどうでもいいというと、それもまた違いますよね。
結果、どちらもお互いを必要ということで、どちらかが欠けてはそもそも何も意味がないのです。そういうわけで、どちらがより大事かを比べることは、そもそも間違っているのです。
それでも「質より量」思考が大切である理由
以上のように、「質」か「量」どちらがより大事かという考えは、そもそも比較することができない関係にある、という結論でまとめます。
と言いたいところですが、それだとあまりに無責任すぎますよね(笑) そこで、それでもあえて答えを出すのなら、という前提で僕なりの考えを述べたいと思います。
どうしてもどちらか決めろと言われたら僕は、結論から言うと「質より量」というマインド(思考)を持つことがより大切なのではないかと考えます。
それは、前章の「努力と結果」の例でも軽く触れたように、「量」を重ねていくことで「質」が形成されていくからです。「量」を重視し、ひたすら「量」を積み重ねていくことによって「質」が得られるのです。
それなら結局「質」を追求していることになるんだから、やっぱり「質」の方が大切ってことになるじゃん!と言う人もいるでしょう。ここで気を付けてほしいのは、僕が大切だと言っているのは“「質より量」というマインドを持つこと”なのです。「質」が上!と言っているわけではないのです。
これだけでは非常に分かりにくいと思うので、次章では具体的な例を挙げて、「質より量」というマインドを持つことについてを語っていこうと思います。
大物ユーチューバ―の過去
まずは、誰もが知るトップユーチューバ―HIKAKINさんを例に出してみましょう。彼は紛れもない日本トップクラスのユーチューバ―です。毎日毎日、とても面白く質の高い動画をアップロードされており、文字通り、日本中のファンを毎日笑顔にしています。
そんな大成功を収めているHIKAKIN氏ですが、初期の動画はどんな感じだったのでしょうか。YouTubeには、チャンネル内の動画を「追加日(古い順)」から表示する機能があります。それで、HIKAKIN氏の初期の動画を見てみると…
本当に申し訳ないのですが、今では想像できないほど動画のクオリティは低く、内容も、正直全然面白くないのがほとんどです。画質も悪く、編集もほぼありません。もちろん、ビートボックスなど才能があることは分かるのですが、一見するとまず質の良い動画とは言えません。
そんな彼が、なぜトップユーチューバ―になることができたのか。それは「質より量」というマインドを持っていたからだと僕は思います。
彼の初期の動画は、たしかにクオリティが低く、質は低いものばかりです。しかし彼は、それでもめげずに高頻度で動画を投稿していました。そして、沢山動画を作ることによって徐々に注目される動画が出てきたり、少しずつ支持をされるようになっていったのです。
そうして「量」をこなすことで少しずつ「質」を高めていき、今のような、質の高い動画を高頻度で作り出していくトップユーチューバ―の座を手に入れたのです。僕自身も、彼の一ファンとなってから長い年月が経ちました。
しかし、もしも彼が「量より質」というマインドを持っていて、一本一本の動画の質に徹底的に拘り、投稿頻度(量)を低くしていたのなら、今のような人気ユーチューバ―になることは無かったのではないでしょうか。
そしてこれはHIKAKIN氏に限った話ではありません。はじめしゃちょーにしろ、フィッシャーズにしろ、現在大成功しているトップユーチューバーはいずれも初期の動画の「質」は今に比べ遥かに低いのです。
アメリカの美大の実験
謎水さんという方のツイートで、あるアメリカの美大で行われた実験の話がとても印象に残りました。そのツイートは以下の通りです。
アメリカの美大で行われた社会実験。
— 謎水さん (@nazomizusouti) 2018年8月1日
クラスを2グループに分け、
一方は「作品の質は問わない。数を出せば評価する」。
他方は「作品は一点だけ出せ。その質で評価する」としたそうです。
結果、「数で評価」のグループは質的にも優れた作品が見られた。
— 謎水さん (@nazomizusouti) 2018年8月1日
「質で評価」グループはそもそも質が低く、未提出者も多かったとのこと。
要約すると、「質より量」マインドで作品制作にあたったグループと、「量より質」マインドで作品制作にあたったグループでは、結果、「質より量」グループの方が、質的に優れた作品が多かった、という内容です。
「質」を重視するよう言われたグループは、作品が洗練されていないものであったり、そもそも未提出の人も多くいたそうです。これはまさに、「質」は「量(数)」によって成り立っていくものだということを証明しています。
まとめ
- 「質」と「量」はお互いが関連しあうことで成り立つものであるため、どちらにとっても欠かせない要素となる。つまり、そもそも比べること自体が間違い。
- この問題にあえて答えを出すのなら、「質より量」という思考でいることがより重要である。なぜなら、そのマインドは人生を豊かにする可能性があるから。
- 「質」は「量」の積み重ねによって成り立つ。現在成功している人も、昔は「質」よりも「量」を意識してチャレンジを積み重ねていった。「量」の積み重ねによって、現在の「質」が成り立っている。
このマインドは、非常に大切だと僕は個人的に思います。こういった思考を持っていると、どんなチャレンジでも、失敗しようが完成度が低かろうが気にしないという余裕が生まれてきます。
すると、積極的にチャレンジをすることができ、そこから試行錯誤し、より良いものを生み出すことができるようになります。初めの内は、クオリティ(質)など、気にしなくていいのです!
余談ですが、一般的に大学生が大学を卒業するために執筆する“卒業論文”は、まさに「量よりも質」を極めた典型例ですよね。提出するのは、何カ月掛けて完成させる一個のみなのですから。
だから、僕自身を含め、卒論に苦手意識を持っている人は非常に多いのでしょう。まあ、仕方ありませんね(笑) はい、卒論頑張ります。
最後まで見てくれてありがとうございます。