人生に地図はない

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経済的自由と幸せに生きる方法を日々模索する、社会人ブロガーによる社会系雑記ブログ

同じ地域に定住し続けることは「勿体ない」ことなのか

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こんばんは。

 

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突然ですが皆さんは、生涯の中で色々な街に住む人生と、住み慣れた故郷に定住して暮らす人生とではどちらが良いと思いますか?もちろん、これは人によって意見が変わってきますし、どちらが正解というわけではありません。

ちなみに僕は、地元が好きなので、今後もずっと可能な限り、同じ街に定住し続けたいと考えています。ところが、周りには、そんな生き方を選択する僕に対して「それって、勿体なくない?」と問いかけてくる友人が数多くいます。

彼らは、世界はこんなにも広いのに、限られた場所で限られた景色を見て生きていくのは勿体ないだろうと言うのです。彼らは色々な場所に住んでみたいと考えている人達で、その気持ちももちろん分かります。しかし、1つ気になるのが「勿体ない」という言葉です。

色々な場所に住み、色々な景色を楽しむことは素晴らしいことだとは思いますが、それに対して、住み慣れた故郷に定住し続ける選択を取ることは、果たして本当に「勿体ない」ことなのでしょうか。僕はそうは思いません。

 

目次

 

定住は「贅沢」である

 

むしろ僕は、住み慣れた故郷に定住し続けられることは、かなりの「贅沢」だと思っています。たしかに、色々な街に住み、様々な景色や人との交流を楽しむことも、人生においてそうないような、質の高い「贅沢」です。

しかし、同じ街に定住し続けるということは、それ自体が「贅沢」だといっても過言ではありません。なぜなら、1つの街に定住し続けること自体が、意外にもそう容易なことではないからです。

 

定住したくてもできない人が多い

 

僕に「定住するのはあかんぜよ」と忠告する人々は、移動する自由があるのにそれを行使しないのは勿体ない、というようなことを言います。しかし僕は、これは真逆だと考えています。

移動する自由があるからこそ、移動したい!と考えている人は不自由なくどこへでも行けますが、移動したくない!と考えている人が移動しないままでいられる確率は低いのです。

移動したくないと考えている人が移動しなければならない状況は、思いつく限り無数にあります。たとえば、親の都合で転校したり、進学や就職で上京したり、仕事の転勤で地方へ行ったり、挙げていけばキリがありません。

極端な例だと、人口減少でそもそも学校や働き口が無かったり、津波などの災害で街そのものが無くなってしまったり、といった例も考えられます。同じ場所に定住していたくても、それが叶わないという人は多くいるのです。

 

定住できる幸運さ

 

前節で、定住したくてもできない事情が世の中には沢山あるという話をしました。親や周りの都合で引っ越しを余儀なくされたり、街に生活基盤が築けなかったり、そもそも街自体が消滅してしまったり、などです。

これは、裏を返せば、同じ街にずっと居続けられるのは非常に幸運である、ということです。ずっと暮らしていけるほどの生活基盤が築ける盤石な街に生まれ周りの誰の事情にも左右されることなく、その他様々な不運にも見舞われることなくここまで辿り着いたわけですから。

 

歴史的に見ても「定住」は貴重

 

何百万年と続く人類の歴史の中でも、一か所に定住し続けられることができるようになったのは、本当に最近のことです。具体的には、農耕が始まった僅か1万年ほど前からです。それ以前の99%の期間は、日常的な移動を伴う狩猟採集社会でした。

狩猟採集社会は、獲物がいなくなれば獲物を追って移動をし、木の実などの採集ができなければ、できる場所を探し、と、生きるために移動を強いられた時代だったのです。移動を拒めば、それは死を意味しました。

つまり、人類は非常に長い間、誰もが移動をしなければならなかった社会に生活していたのです。そう考えると、現代の一か所に定住し続けることができる暮らしは、非常に貴重で「贅沢」な人生であると言えます。

 

旅行という選択

 

様々な街に住むことで、様々な景色や人との出会いがあるというメリットがありますが、これらのメリットは旅行によってでも得ることができます。むしろ、旅行の方が、手軽かつ、より様々な景色や人との出会いを経験することができます。

さらに、定住生活を続けることで、日々の同じ景色の日常と、旅行先の違う景色の非日常との差が大きくなるので、そのコントラストがより楽しめるのではないでしょうか。旅行先の異世界感と、慣れ親しんだ故郷の安心感ですね。

世界の色々な場所に旅行して、色々な景色を経験し、その上で、本当にこの街に住みたいと思えるような場所が発見できれば、定住したいという方も、移動したいという方もより幸せになれるのではないでしょうか。

 

この記事のまとめ

 

同じ街に定住し続けることは決して「勿体ない」ことではなく、むしろ、非常に恵まれた「贅沢」な行いです。世の中には、同じ場所に居続けたくても居続けることができない人が多くいますし、歴史的にも人類が“定住の自由”を獲得したのは比較的最近のことだからです。

定住を続けようとも、交通機関の発達のお陰で、私たちは世界中の様々な場所に旅をすることができます。そうすることで、世界の様々な景色や経験を体感することは可能なのです。

色々な場所に生活の基盤を移すことも、一か所に定住することも、どちらも素晴らしい人生の選択であると僕は思います。人は人、自分は自分です。自分にとってより幸せになれる選択を取ることがベストな人生と言えるのではないでしょうか。

 

 

最後まで見てくれてありがとうございます。