人生に地図はない

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経済的自由と幸せに生きる方法を日々模索する、社会人ブロガーによる社会系雑記ブログ

給食の「完食指導」について思うことを語ってみた

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こんばんは。

 

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 日本の多くの小中学校には給食という制度があります。この記事をご覧になっている皆さんも、学生時代に食べていたという人が大多数なのではないでしょうか。そんな思い出深い給食について、最近ある議論が出ています。それは、教員による給食の完食指導についてです。

 小学校の教員によっては、給食の食べ残しを頑として許さない人がいます。生徒が給食を食べ終わらなければ、休み時間中を使ってでも食べさせるといった対応をする教員までいます。実際、僕の小学校にもそうした教員がいました。平成となった今でも、そのような対応を取る教員はごく普通に存在します。

 現在、そうした完食指導を取る教員の対応が議論をよんでいます。なぜなら、むりやり給食を食べさせられたことで、不登校になったり、トラウマを抱えてしまう生徒が出てきているからです。こうした指導を「体罰」だと非難する人もいます。

 そこで今回は、今話題となっている給食の「完食指導」についての意見や思うことを、反対の立場からまとめてみました。※あくまで個人的な見解ですのでご了承ください。

 

 

給食を完食させる意味とは

 

 そもそも教員が給食を完食させようとする狙いはどこにあるのでしょうか。考えらえるものを挙げてみると、生徒本人の健康のため、生徒の好き嫌いを正すため、食べ物を粗末にさせないため、などが挙げられます。たしかに、それらの目的には納得できます。しかし、それらはいずれも強制的に完食させるべき理由にはならないと僕は思います。

 

健康はあくまで自己責任

 

 まず初めに、生徒の健康面に関しては、たしかに学校側が指導すべき範囲であるかもしれませんが、それはあくまで最終的には、生徒自身やその保護者の責任になります。学校のするべきことは「好き嫌いをすると健康にこういった悪影響があるぞ」と教えることであって、それを強制することではありません。

 なので、健康のためだ、成長のためだ、と食べることを拒んでいる生徒にむりやり給食を食べさせることは、学校のするべき範囲を超えてしまっている行為だと考えることができるでしょう。

 そもそも、生徒は一人一人違った人間なのです。どうしても食べたくないものの一つや二つはあるでしょうし、その日たまたま体調が悪いという生徒もいるでしょう。胃袋の大きさだって、体格だって異なるわけです。そういった諸所の事情を無視して、生徒全員一律に一定の量の給食を食べさせる行為は、あまり健全ではないと思います。

 

昔の価値観が更新されていない

 

 食べものを残すのは勿体ない、食べ物を粗末にしてはいけない、といった教員の価値観が、給食の完食指導に繋がっているケースも考えられます。これらは古い価値観といっても過言ではないでしょう。

 個人的に残念なことですが、今は食べ物の価値が昔に比べて大幅に低くなっています。なぜなら、(日本において)食べ物はそこら中に溢れかえっているからです。食べ物はいつでも機械や工場で大量生産されていますし、世界中から余るほど輸入しています。戦後の貧しかった時代には、食べ物は非常に貴重な存在でしたが、今となってはそのような価値はありません。

 なので、税金が勿体ないからという理由で完食指導をするのなら分かりますが、食べ物が勿体ないから、粗末だからという理由で完食指導をするのは、古い価値観に縛られた醜い行為なのです。(と言いつつも、筆者である僕自身は「食べ物は大事にすべき」という価値観に縛られまくっています。)

 

完食よりも楽しく食べられるか

 

 学校の給食における指導では、完食よりも楽しく食べられるかを重視するべきだと僕は思います。いくら食べ物の価値が下がっているとはいえ、食べ物が「生」の中心にあることに変わりはありません。

 重々しい空気で嫌々「完食」を目指して食べさせるよりも、生徒自身が明るく楽しく食べられるような環境を作ってあげた方が、食べ物に関する感謝の気持ちも芽生えるのではないでしょうか。食べ物を作ってくれた人だって、泣きながら完食させられる子を見るよりも、たとえ完食できなかったとしても、自身が作った食べ物を楽しく味わってくれる子を見る方が幸せだと思います。

 食べ物を食べる行為は、死ぬまでずっと続けていく大切な習慣なのですから、「出されたものは全部食べる」よりも「楽しく明るく食べる」を目指すべきなのです。 

 

この記事のまとめ

 

給食の完食指導については、口頭で促す程度なら良いが、強制的に完食をさせるよな指導は反対である。なぜなら、完食を強制して実現したいこと(生徒の健康や、食に対する価値意識)が、学校が担う範囲を超えていたり、古い価値観に縛られたものによるものだからである。

「出されたものは食べなさい」ではなく「楽しく明るい気持ちで食べましょう」と指導することが、生徒の食事観や心身を育むことにとって大切なのではないか。

 

ちなみに僕は牛乳がとても苦手で、給食で毎日出されていた牛乳は、毎回欠かさず友達にあげていました(笑) そうする前は、牛乳を飲むことを考えただけで給食の時間が鬱で鬱で堪らなかった記憶があるので、やはり嫌いなものは無理して食べさせない方が良いなと僕は思います。

それに牛乳を飲まなくたって、しっかり野菜や魚を食べたりしていれば、健康面では全く問題ありませんからね!現状日本各地の学校で行われている完食指導が見直されることを祈っています。

 

 

最後まで見てくれてありがとうございます。