こんにちは。
突然ですが、皆さんは中国人の方と交流したことがありますか?僕は一度だけあります。それは小学生の頃にまで遡ります。
僕が小学校高学年のとき(特定できないよう敢えてぼかします)に、ある中国人の女の子がクラスに転向してきました。彼女の名前をAさんとします。
今回はそんなAさんいついての色々な話をしていこうと思います。
Aさんの日本語
Aさんは中国から日本に来たばかりだったので、あまり日本語ができませんでした。そのため、Aさんの席の隣には、常に通訳のおばさんが一緒に座っていました。
Aさんは通訳のおばさんの中国語を頼りに、日本の授業を理解しようと努力していました。先生に当てられたときには、一生懸命たどたどしい日本語で答えていました。
そんな状態だったAさんも、半年後ほど経つとほぼ不自由なく僕らと会話ができるくらいまで日本語が流暢になりました。
イントネーションがおかしかったり、敬語ができなかったりはしましたが、それでも意思疎通は全く問題なく取れていました。
Aさんが一つの言語を半年でここまで取得できたのには理由があります。Aさんは、毎日放課後の教室を貸し切り、通訳のおばさんと二人で日本語の練習をしていたのです!
通訳のおばさんは、日本語の先生でもあったのです。そのお陰か、Aさんはみるみるうちに日本語をマスターしていったのです。
文化の違い?生じる摩擦
徐々に日本やクラスにも慣れてきたAさんですが、次第にクラスメイトとの間に摩擦が生じるようになります。それは本当に些細なことの積み重ねでした。
Aさんが、クラス内で決められていた給食のおかわりのルールを破ったり、授業中に大きな声で私語をしたりといったことを多々繰り返していたのです。ようは、Aさんは“空気が読めなかった”のです。
またある時には、Aさんが、女子トイレが混んでいという理由で男子トイレを使ったことがありました。これは結構大きな問題になりましたね。
さらに、Aさんの話す日本語は、Aさん自身が自覚しているのかどうかは分かりませんが、かなり命令口調で強気な感じだったのです。
そういうことが繰り返されてきた結果、Aさんに対するクラスメイトの態度も徐々に硬化していったのです。
巻き起こるイジメ、しかし…
空気の読めない行動が目立っていたAさんは、徐々にクラスの男子からイジメを受けるようになりました。
皆さんは「メタミドホス」という言葉を覚えていますか?当時の日本では、中国から輸入された冷凍ギョーザによる食中毒事件が話題になっていました。その輸入ギョーザには、メタミドホスという殺虫剤の成分が混入されていたのです。
この “毒ギョーザ事件” をきっかけに、中国人であるAさんのことをバカにする男子生徒が現れてきました。さらに、Aさんのことを「ギョーザ」とか「メタミドホス」と呼ぶ輩も現れました。
男子集団によるか弱い女子生徒へのいじめ、一見とても一方的だと感じますよね。しかし、Aさんはとても強かったのです。
Aさんは、クラスの男子に何か嫌なことを言われたら、ものすごく不愉快そうな顔を作り、大声で罵声を浴びせ返していたのです!
相手が男子だろうと、集団で来ようとも、「ウルサイ!」「ダマレ!」と大声で威嚇し返していたのです。本気でキレたときには中国語も飛び交っていたのを覚えています。
基本的には先にちょっかいを出した男子生徒が先生に怒られるのですが、ときには、Aさんの方が言い過ぎということで先生に怒られたりもしていました。
普通の日本人の女子生徒だったら泣いてしまうようなイジメも、少しも屈せず言い返していたAさんのその姿は、僕の中国人のイメージを完全に決定づけました(笑)
まさかの展開
クラスとAさんとの溝は時を経るごとに深刻になっていきました。しかし、あることをキッカケにAさんとクラスの関係は急速に回復するのです。
後編はコチラ↓
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