人生に地図はない

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【隣国】DMZツアーから学んだ北朝鮮に対する韓国世論のリアルをご紹介!

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こんにちは。雑記ブログ「人生に地図はない」を運営しているブロガーのYS(ワイエス)です。

 

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先日、北朝鮮側から軍事境界線を越え、銃撃を受けつつ韓国側へ亡命した兵士のニュースが話題となりました。今回のこの事件は、非武装地帯(DMZ)の中でも特に警備の厳しい、共同警備区域(JSA)で起こりました。

 

DMZに勤務をする北朝鮮の兵士は、忠誠心の高い上層階級の子弟が多い状況となります。つまり、生活苦による脱北はほぼあり得ないとのこと。何かしらの政治的要因があったのでしょうか。

 

 

さて、今回の事件の現場となった非武装地帯、通称DMZ。僕、実は先週ここに行ってきました。バスによる観光ツアーが行われているのです。日本円で5,000円ほどで参加できます。ちなみに食事付きです。

 

www.veltra.com

 

このツアーは、北朝鮮がソウルを奇襲しようとするために掘ったトンネルや、北朝鮮の街を見下ろせる展望台、かつて平壌行き電車が走っていた韓国最北端の都羅山(ドラサン)駅といった要所を巡ります。

 

このDMZツアー、どれも非常に良い経験となったのですが、僕が一番印象に残ったのはバスガイドさんの話です。現在の韓国国内の情勢や、北朝鮮との関係について、日本人が知らないような興味深いリアルな話を聞くことができました。

 

トランプ大統領の訪韓には反対

 

僕らのバスガイドである金さんは、近々成人を迎える2人の息子を持っている母親です。そんな彼女、トランプ大統領の訪韓には反対でした。なぜかというと、トランプ大統領が北朝鮮に圧力をかけているからです。

 

日本人からすると「え?」ってなりそうな回答ですよね。北朝鮮は恐ろしい国で、国際社会で圧力や制裁を加えなければならない。そう強く思っているからです。

 

ところが、一番の当事者である韓国国民には、北朝鮮へ圧力をかけることに否定的な人も多くいるのです。事実、北朝鮮との対話を掲げる文在寅大統領が選挙でも選ばれています。それだけの支持者がいる主流な考え方の1つなのです。

 

僕は最初このことが不思議でしょうがありませんでした。北朝鮮には圧力をかけて追い込むのがベストだと思っていたからです。しかし、バスガイドさんの話を聞いて、北朝鮮への圧力反対派の考えも理解することができました。

 

まず彼女は2児の母です。韓国では徴兵制が敷かれており、男子には兵役の義務があります。つまり、彼女の二人の子供は軍隊にいかなければならないのです。この兵役が実はかなり過酷なものなので、銃を抱えながらの国境警備や地雷の撤去作業、潜水艦に乗ったり米軍との共同軍事演習に参加したりします。

 

何らかの事故で怪我をする人は大勢いますし、10年に数回ほどですが、北朝鮮軍と衝突することもあります。2010年3月の哨戒艦沈没事件や、同じく2010年11月の延坪島砲撃事件などは記憶に新しいのではないでしょうか。

 

このように、兵士が行かされる環境は非常に危険で、死と隣り合わせなのです。北朝鮮に圧力をかけることが重要とは言いますが、兵役に行く息子の一母親からすれば、北朝鮮をあまり刺激してほしくないのです。

 

当然、兵役に行く本人も怖いはずです。さらに、韓国には予備役という制度があり、兵役が終わっても兵士として駆り出される可能性もあるのです。韓国の男性からすれば、いつでも死と隣り合わせの環境に送られる可能性があるのです。

 

そのことを考えると、北朝鮮と仲良くしておきたいと考える層がいるのは不思議な事ではありませんね。つまり、お金で平和を買うということです。

 

朝鮮民族としての意識

 

仮に戦争になったとしましょう。単純な兵力差やアメリカのことを考えると、ほぼ確実に韓国側が勝ちます。しかし、北朝鮮には核兵器があるのです。もしも核を落とされれば、韓国にも甚大な被害が出ます。

 

つまり戦争になれば、勝ち負け関係なしに両国で大量の犠牲者が出てしまうのです。韓国という国家だけで見ると勝ちかもしれませんが、朝鮮民族全体のことを考えると、莫大な損失でしかないのです。

 

僕ら日本人は普段意識することはありませんが、韓国民からしたら北朝鮮は外国ではないのです。関東に住む人が関西を外国とは思わないのと同じです。韓国に住む人で、北朝鮮に親戚がいるという人は何百万人といます。いわゆる離散家族です。なので、戦争は極力避けたいと思う気持ちはごく自然のものなのです。

 

 

以上がバスガイドの金さんによるお話のまとめです。現地の人によるリアルな声だったので非常に印象に残りました。他にもたくさん、韓国情勢についての話を聞きました。それについてはまたの機会に話したいと思います。

 

 

最後まで読んでくれてありがとうございます。