こんにちは。
犯罪予告をネットの掲示板に書き込むこと、車で一般道を時速100キロで走ること、18歳未満がアダルトコーナーに入ること、これらは全て社会的・法律的に規制されていることです。
社会には様々な“規制”があります。大勢の人間が集まることで成り立つのが社会ですので、そうした規制があるのは当然のことです。でなければ、社会は無秩序になり、機能しなくなります。
そして“規制”というものは、一般的に社会が高度化するにあたって比例して増えていくものです。いったん社会的・法律的に規制されたものって、滅多に緩和されることはありませんからね。
つまり、時が経てば経つほど社会の“規制”は多く、そして厳しくなっていくのです。しかし、行き過ぎた規制は、時として社会にマイナスの影響を与える結果となる場合があります。
事実として現代日本社会にも、過度な規制のためにかえって逆効果になってしまっている事象がいくつも見受けられます。
そこで今回は、過度な規制の具体的な例を挙げていきながら、行き過ぎた規制の先に社会はどうなってしまうのかという点を語っていこうと思います。
目次
青少年保護
子どもたちの「健全育成」のために、様々な規制(青少年保護育成条例等)が存在しています。それはもちろん必要なことですし、重要な役割を果たしています。
しかし中には「それって逆効果なのでは?」と思えてしまうようなものがいくつかあります。例えば、有害図書等の規制です。まあ簡単に言ってしまえばアダルトコンテンツと呼ばれる類のものですね。
現在の日本では、18歳未満のアダルトコンテンツの購入・観覧を禁止していますが、ハッキリ言って、それを守っている未成年男子はまずいません。人間の好奇心を抑えるのは不可能なのです。まあ、男子なら誰もが通る道ですね。
そんな好奇心旺盛な未成年者から、本やビデオなどのアダルトコンテンツを徹底的に規制してしまったらどうなるか。彼らは諦めて18歳になるのをじっと待つのでしょうか。そんなことはありません。彼らはインターネットの世界に移るわけです。
昭和の時代には、深夜のテレビ番組でポルノが平然と流れていたそうです。現代では青少年保護の元、そういった放送は絶対にできません。そうとなれば、インターネットへ流れるしかないのです。
インターネットの世界では、検索すればどんなコンテンツだって観覧できます。ということは、詐欺サイトであったり、悪意を持った人物と繋がってしまう可能性もあるのです。そちらの方が圧倒的に危険ではありませんか?
また、特に驚きなのが、未成年へのコンドームの販売を禁止した長崎県の青少年保護育成条例ですね。さすがに時代錯誤にもほどがあります。当然、2011年の段階でこの規制は撤廃されましたが、まだまだ過度と言うべき規制は存在しています。
全国で唯一の「コンドーム販売規制」長崎県の少年保護育成条例改正が紛糾 | inside | ダイヤモンド・オンライン
放送内容の規制
昔のテレビは、今では信じられないほど過激な内容の番組を放送していました。例えば、先ほども述べた通り、深夜帯のポルノ番組や、イジメとも捉えられるようなお笑いコントなどです。
しかし現在では、過激な内容のテレビ番組はほとんどありません。少しでも批判されそうな内容のものはなるべく放送しないからです。
ちょっと前までは、血液型別行動の違いを徹底調査!見たいな番組がありましたが、今ではそういったものは一切放送しません。やらせだ差別だとクレームがガンガン来ますからね。
また、放送禁止用語と言われるものもテレビ業界には数え切れないほどあります。一昔前までは平然と使われてきた言葉も、今では絶対に言ってはいけない言葉になったりしています。
このように、様々な規制が増えていくと、テレビはつまらなくなってしまいます。そうすると、結局多くの人は過激な内容をやっている別のコンテンツに流れていくのです。
それはYouTuberであったり、ニコニコ動画であったりします。そうすると、個人がいかに過激なことをするかの競い合いになってしまったりするのです。
このままテレビの規制が増えていくと、そのうち「ハゲ」とか「デブ」といった言葉が放送禁止用語になるのも時間の問題かもしれません。
そこまで行くと、お笑い番組が終わってしまうどころか、言論の自由すら危うくなってしまうのではないでしょうか。
まとめ
少しでも「良くない」「相応しくない」といったものを規制していくだけでは、世の中いい方向に進んでいきません。むしろ、悪い社会を作り上げてしまいます。
ダメなのもをダメと言いたくなる気持ちも分かりますが、ダメなものを完全に排除できる理想の世界などは現実のどこにもありません。何かで妥協しなければならないのです。
以前、別の記事で体罰の話題を取り上げましたが、まさしくそれに言えることです。体罰というものは本当は良くないものなのですが、だからと言って体罰を完全に禁止してしまうことは尚更良くないことです。
また、お笑い番組にしたって、ハゲネタやデブネタで傷つく人は少なからずいます。誰かが傷つくからといって全てを規制してしまっては、ほとんどの娯楽番組が成り立たなくなります。
よくお笑い番組で“死”をネタにして笑うことがありますよね。死にそうなお爺ちゃん(役の芸人)がボケをかましたりするやつです。
そういった番組も、普段見ている分には面白いのですが、お爺ちゃんなど身内が亡くなってすぐ観た時にはかなり不快な気持ちになりました。しかし、それは仕方のないことだと思います。
なんでもかんでも規制で終わらせるだけでなく、規制が無くてもうまくやっていけるよう一人一人が意識して過ごすことが何よりも重要だと僕は思います。
最後まで見てくれてありがとうございます。