人生に地図はない

人生に地図はありません。どんなにブレようが道を外そうがそれはあなたの人生です。

非常階段で35年間生活したりする映画『パラドクス』の感想・ネタバレ

スポンサーリンク

こんにちは。

 

 

今回は2014年初公開のメキシコ発映画『パラドクス』を借りて観てみました。その感想と簡単な内容(ネタバレあり)を書いていこうと思います。

 

 

パラドクス - YouTube

f:id:clumsyboy:20180429232957p:image

 

簡単なストーリー(ネタバレ注意)

 

 

映画冒頭では、粗暴な警察官と犯罪者の兄弟が登場します。兄弟は警察から逃れるため、ビルの非常階段に駆け込みます。

 

粗暴な警察官は、逃がすまいと銃で兄の足を撃ちます。観念した兄弟は逃げるのをやめ、病院へ向かうために一階へ降ります。

 

ところが、一階に到着するとそこには何とビルの最上階が現れたのです!階段の隙間を覗き込むと、上にも下にも無限に階段が伸びているのです。

 

ビルの階段全体が、ループ空間となってしまったのです。閉じ込められた3人はどうすることもできません。階段の途中にある自販機からは無限に飲食物が供給されますが、外へ出る扉は開きません。

 

ほどなくして、撃たれた兄は出血多量で死んでしまいます。怒った弟は、警察官の男に銃を突きつけます。

 

 

 

ここで場面が変わり、今度はドライブをする家族が映し出されます。母と、再婚した夫、そして、息子(兄)と娘(妹)の4人家族です。

 

荒野の一本道を車で進んでいると、同じ看板が繰り返されていることに気がつきます。道路と荒野全体がループ空間になっていたのです。

 

妹は持病である喘息が悪化して、死んでしまいます。ループと妹の死のダブルショックにより、家族はバラバラになってしまいます。

 

 

 

またまた場面が変わり、今度は最初の非常階段のシーンに戻ります。しかし、明らかに様子がおかしいです。

 

階段にはおびただしい量のゴミが積まれており、壁中には膨大な落書きや計算式がビッシリと書き込まれています。

 

そして、ゴミに埋もれ寝転がっているヨボヨボの老人と、筋トレをする逞しい体つきの男が映し出されます。

 

そう、この2人は、最初に登場した警察官と犯罪者の弟です。なんと彼らは、35年間もの間この非常階段で生活していたのです!

 

警官はすっかり気力が失われた老人となり、弟は立派な男へと成長していました。弟は、毎日支給され続ける兄の遺品を丁寧に階段脇へ積み重ねていました。

 

さらに、骨となった兄の遺体を壁に飾り、新興宗教を立ち上げていたようです。老人となった警官と一緒に、仮面をかぶり何かお祈りをしています。35年という膨大な時の流れをひしひしと感じさせられます。

 

 

 

また場面が切り替わり、今度はあの“家族”が映し出されます。眩しい太陽に照らされた道路には、大量のゴミが捨てられています。

 

やはり、こちらも35年の月日が流れていたようです。ヒゲだらけになった爺さんと、廃人になり言葉を発さなくなった婆さんが映し出されます。あの夫婦です。

 

そして、一人自然界から逞しい身体つきの男が現れてきました。あの元少年です。しかし、その元少年の顔をよく見てみると、最初に登場した警察官そっくりなのです!

 

 

 

そこで突然、非常階段の老人と家族編の爺さんが、同時に「思い出した!」と叫びました。続いて「私は“ダニエル”だ」と語りはじめました。

 

家族編の爺さんは、ループ空間に陥ったのは今回で2回目だったらしいのです。前回はイカダの上で35年を過ごし、そして“出口”が現れ、この世界にやってきて父親の役を演じていたとのことです。

 

次のループ空間へ行くことで、前回のループの記憶が丸々忘れ去られてしまい、別の人物として過ごしていたことを今思い出したのです。

 

非常階段の方の警察官も語りました。彼は、ダニエルとして35年間を荒野で過ごしたことを思い出していたのです。

 

このループ空間は、何のために存在しているのか。彼らはそのことも語り始めました。実はこのループ空間は、現実世界の自分たちとリンクしているということなのです。

 

ループ空間での苦しみといった感情が、現実世界の自分たちの“幸せ”の対価となっていたのです。

 

そして、より強い悲しみの感情を引き出すために、ループ空間では必ず犠牲となる者が現れるのです。

 

 

 

2人の老人は、若者に対して「次の世界の出口が現れても、絶対に行くな」と警告して息を引き取ります。

 

すると、非常階段の世界には突如エレベーターのドアが出現します。荒野の方には、突如パトカーが出現します。これが、次のループ空間への入り口なのです。

 

非常階段の弟、4人家族の元少年、彼らは出口を意識しないよう気をつけました。しかし、一人になった孤独感からか、35年間閉じ込められてきた空間から抜け出せるという思いからか、やがて2人は出口に向かってしまいます。

 

そして、パトカーに乗り込んだ元少年は警察官として、非常階段の弟はホテルのエレベーターボーイとして、それぞれ次のループ空間へと向かい始めました。

 

 

 

感想

 

最初はわけの分からないシーンや意味不明のカットが連発するので、「???」な印象を受けますが、それらは全て後半の伏線へと繋がっているのです!

 

 

非常に練られた展開続きで、恐らく多くの人がもう一度観たくなる映画だったと思います。

 

 

それと、ストーリー自体も考えさせられるようなものになっています。今僕らがこうして幸せに生きていけるのも、もしかしたら、ループ空間に落ち続けている別の自分が苦しんでいるからなのかもしれませんね。

 

 

それに、もしかしたら次の瞬間、今度は自分自身がそのループ空間へと陥る番かもしれません。どこでもドアの思考実験の話を思い出します。

思考実験(2)どこでもドア - 哲学的な何か、あと科学とか

 

 

時空系のSFが見たい方には是非オススメの映画です!

 

 

 

最後まで見てくれてありがとうございます。